CASE STUDIES「変化」を創り出す経営チーム開発

あなたの会社の経営チームは、「変化」をどの程度創り出すことができているだろうか。企業価値の向上にもっとも影響するのは経営チームだが、実は、経営チームを機能させるのは難しいチャレンジだ。

「強い経営チームがほしい」

これは、コーチングの際に、企業トップの実現したいこととして挙がることの多いテーマの一つです。
このことからも、業績や組織文化に一番大きな影響を与えるのは経営チームだと考えているトップが多いことがわかります。

「強い経営チーム」とはどのようなチームを意味するのでしょうか。

 トップの意見に盲目的に従う集団ではなく、それぞれが自らの意見をもっている

 時にぶつかり合いながらも、互いが強い信頼関係で結ばれている

 組織の成長に向けて、変化を創り出し前進させることができる

「イノベーティブな風土と役員間のコミュニケーション」

実際に弊社のリサーチにおいても、
役員間の行動や関係性が組織の行動や関係性に大きく影響する、という結果が出ています。

「イノベーティブな風土と役員間のコミュニケーション」

このリサーチでは、経営チームのコミュニケーションと、現場の部門間シナジーに高い相関関係(相関係数0.85)があることが示されています。役員そして、役員陣の言動に、社員は大きく影響を受ける、ということも、私達が企業組織において感じる実感ではないでしょうか。

厄介な問題の一例

経営チームは組織に大きな影響を与えますが、強い経営チームをつくることは、言葉でいうほど簡単なことではありません。
なぜならそこには「厄介な問題」と言われる、以下のような問題が立ちはだかるからです。

  • 会長と社長の対立
  • 抜擢された年若い社長と、
    年上の役員陣の関係性
  • 役員同士は領空侵犯せず、
    お互い連携しない
  • どの役員の管轄なのか
    不明瞭な担当領域がある
  • 組織の方向性が示されていない
  • 役員が現場に伝わる言葉で
    方向性を話せない
  • 合併後も、前の会社の役員同士で
    集まってしまい、距離が縮まらない

「厄介な問題」には、正解がありません。しかし、放置しておけば、組織パフォーマンスに大きく影響する問題です。経営チームがより機能するためにも、役員陣全員で「厄介な問題」を乗り越えていく必要があります。

私たちは、エグゼクティブ・コーチングを通じて、クライアントのみなさまとともに強い経営チームをつくるお手伝いをしています。

「経営チームが一丸となる」

A社のストーリー
化学品メーカー、従業員数2~3万名規模、一部上場企業

お客様が持っていた悩み

経営陣がチームとして機能せず、結果として組織が縦割りになり、長期的な視点で成長に向けて各部門が連携できていなかった。

そのために変えようとしたこと

社長、副社長、役員全員を含めた経営陣がチームとして一丸となり、中長期的な未来に向けて建設的に議論し、会社を前進させることを目指した。

実際にやったこと

経営チームの関係性の変化を目的に、社長を含め全役員にエグゼクティブコーチをつけた。同時に、経営チーム内の関係性を可視化するためのリサーチ(DACG)を複数回実施。

社長および役員を対象としたエグゼクティブ・コーチングでは、社長や役員のコミュニケーションや関係性についてのフィードバックを活用。また、経営チームを対象としたリサーチをの結果をもとに、役員同士が日常的にコミュニケーションをとる構造を設計。互いに一歩踏み込んだコミュニケーションが見られるようになった。

具体的な成果

一連の取り組みを通じて、A社の経営チーム内の関係性は大きく変化。以前は社長・副社長を中心として役員はそれぞれ一方的に指示を受けるような構図であったのが、役員同士で双方向の対話が行われるようになった(下図参照)。

「経営チーム内のつながりのイメージ」

「経営チーム内のつながりのイメージ」

以前は社長・副社長を中心として役員はそれぞれ一方的に指示を受けるような構図であったのが、創業家と役員、また役員同士で双方向の対話が行われるようになったことが、こちらのネットワーク図からも見て取れます。

経営チームの関係性が変わり、双方向での対話が増え、ホールディングス化を見据えた新たな経営体制づくりという中長期的な議論にも発展した。

  • 社長 社長のコメント

    初めは嫌だったが本当にやってよかった。経営を引き受けるということがどういうことなのか、はっきり口にできるようになり、周囲にも問いかけられるようになった。

  • 役員 役員のコメント

    こんなに長く一緒にいたのに、こんなに話したいと思ったことはなかった。話すと同じような悩みを持っていることが分かった。これからはもっと多くのことを成し遂げられる。

プロジェクトを通じてコーチ・エィが大切にしたこと、学んだこと

コーチ・エィでは、組織の本質的な変化は、組織内のコミュニケーションが変化しないと起こりえないと考えています。中でも、組織への影響力をもつ経営陣が、それぞれの思いや見えている世界についてお互いに共有することは、大きなインパクトをもちます。このプロジェクトにおいては、社長はじめ経営陣のみなさまの思いを大切にしながら、コーチングを通じて「社長/役員として何を変えたいのか、自身はどう変わるのか」ということを問い続けたプロセスでした。また、リサーチによって現状を可視化した上で、経営チームが現状を理解し、互いに何ができるかを考える機会を持てたことが、本プロジェクトで重要な役割を果たしたと考えています